カルトとは・・・その②

多問題サバイバーの天馬です。

その①で、みごとにインターネットの海で溺れかけました~!

よって、ここからは自分の体験から「カルト」なのか「宗教」なのかを考えてみます。

カルトと宗教は違う?

「カルト」「カルト集団」というと、天馬の記憶ではやはり「オウム真理教」でしょうかね。

その後続いた「統一教会」による「集団結婚式」騒動も衝撃でした。

(アラフォー以上の世代は、3年前の事件でテッシーこと勅使河原弁護士を見て感慨ひとしおだったのでは?)

20世紀の終わり、オウムや統一教会の報道を見ていた両親は、驚愕し憤慨しながらも「うち(エホバの証人)は違う。うちはこんなに良い宗教だ」と真顔で宣うた。

(ちなみに天馬家では「TVは悪魔サタンの使い」と見せてもらえませんでした。その後、じわじわと週1回NHK大河ドラマと年末の紅白歌合戦はOK→NHKだけOK→民放もOK!なりました。けっ!)

父上様、母上様!

そんなこと言うたかて、エホバの証人信者の子供に対する「輸血拒否」事件(大ちゃん事件1985年)はオウムさんより先でんがな。

※ビートたけし主演でドラマ化されてました・・・。

さてさて、人様のことに難癖つけてる場合ではありません。

エホバの証人がカルトなのかどうか、ですよね。

脱会して35年も経っているので記憶もあいまいかとエホバの証人の今について調べてみたよ。

さすがIT全盛時代。ちゃっかりHP作ってやがった。※1https://www.jw.org/ja/

最近、駅前で見かける信者さんたちが60×100ぐらいの大きさの液晶掲示板で広告流しているので、HPぐらいお茶の子サイサイだわね。

すっかりIT化されてやんの。

が、中身はどうなのかというと…

甦る記憶、教義や組織の仕組み、見事に変わってないね。

あんまり腹も立たなかったのは、客観視できるようになったからなのか・・・

しらんけど。

一つだけ、高校や大学への進学については1992年から「妨げるものではない」との見解が示されているようであった。

でも、天馬の甥っ子(多分アラサー)は通信制の高校に行ったよ。

布教活動に邁進するために、学歴は必要ないという考え方は変わってないのかな・・・

もとい。

最初に辞書で調べた「カルト」を基に「熱狂的にある人や事物を熱狂的に崇拝する小集団」と仮に定義する。

だけど、その仮定に当てはまる団体や個人はこの世にゴマンとあるよね。

そのすべてがカルトかって言ったら、そうではないかも。

ちょっと古いけど、AKB48のファンはかなり熱狂的だったよね。

握手券のためにCDを何十枚も買ってさ。

※これって経済的搾取じゃね?という声もある。

でも、アイドルは有名になり、関連企業はお金が儲かり、ファンは推しを最強にすることで達成感や幸せを享受し、社会的にも盛り上がり、「まち(都市)」から発信することで一時的かもしれないけど地域活性化につながった?かな。

握手券のために、本来の「音楽を楽しむ」目的外で購入されたCDがだぶついた。

エコじゃないし、社会通念上問題あるかもだけど法律には違反してないから誰も逮捕されてない(笑)。

AKB商法も夢から覚めたら、青春の武勇伝?となり、消費行動の一部として記憶されるだけ。

これは、カルトだろうか?

ちがうだろうね。

「カルト」と名指しされ警戒されるべきは、団体がその崇拝対象を熱狂的に支持し、社会と乖離して人を害する行動に出たりすることなのではないかと。

オウム真理教の一連の事件はわかりやすいよね。

気をつけなきゃいけないのは、「熱狂的にある人や事物を熱狂的に崇拝する小集団」という定義で誰にも迷惑をかけていない個人や集団に「カルト」のレッテル貼りをしたり行動を制限すること。

例えば、天馬の両親も兄弟とその連れ合いも、慎ましく暮らし最低限ではあるが税金を払い社会保険料を納め、他の人に暴言暴力をふるうこともなく、「小市民」(次姉上がよく言ってました)として静かに暮らしている。

そう言う意味では、カルトではないかもしれないね。

多分、本人たちはそう思っている。

オウムや統一教会と一緒にしないでほしい、と。

おや、エホバの証人はカルトではないのか?

天馬が元カルト2世という前提が崩れてまうやないかーい!

信仰なのか、洗脳なのか~三つ子の魂百までも~

天馬が高校生でエホバの証人から脱走して、30歳ぐらいまで「エホバの証人の教え」のカケラが溶けなくて大変だった頃、「どうして自分はサバイブできたのだろう」と考えた時期があった。

でも、途中でくじけました。

何より「この世」を生きてくことに必死だったし、考えても結論がでなかったから。

だけど、この年になって改めて「自分のサバイブとその後」を整理しようと思うと、やっぱり「カルトとはなんぞや」「カルトの何が悪いねん?」を自分の中で言語化しないとアカンのやな、と。

しかし「カルトとは」という定義づけを講釈するのは天馬には無理ゲー。

それぞれの宗教やカルトの是非を問うことはしません。

難しい話は、賢いお人に託すとしよう。

よって、自分が「カルト2世だったのか?」という小さなことから検証してみることにした。

自分が物心つかないうちから引きずり込まれた「エホバの証人はカルトか?」ということを自分なりに分析してみるのは自由だよね。

というわけで、今のエホバの証人について調べてみたよ。

「エホバの証人はどんなことを信じていますか」(エホバの証人HPhttps://www.jw.org/ja/

いやー、久しぶりに触ったエホ証ワールド。

ほんと、変わってないっすね。

15条に及ぶ信条と説明は、とーてもわかりやすかったよ(笑)

三つ子の魂百までも、だわさ。

さてさて・・・。

いの一番に、イエスキリストの父ちゃんである「エホバ神」を崇拝する集団であると。
→ふむふむ、何を信じるかは自由で日本国憲法にも「信教の自由」が保障されている。

新旧聖書を行動の規範としているけど、根本主義者じゃない、と。
→でもさ、輸血拒否は聖書の「『神が血を避けるように』と言うてはる」が根拠だよねえ。

その昔、給食にクジラ肉が供された時代がありました。
母上から「血抜きしてないので、食べたらアカン~!だって神様が言うてはるから!」「先生に『証言(教義に基づいて意思表示ってとこか)』してきなさい!」と言われ、姉上たちは献立表とにらっめこしてたよ。

あと、キリスト教と言えばクリスマスだが、それは祝わない。
→なーんでか?
天馬が子供の頃は、今のクリスマスは古代の「異教徒の祭り」が吸収されたものだからと教わったぞ。(確かゾロアスター教かなんかの祭りだった記憶が・・・諸説あり)
クリスマスの代わりと言っちゃあ何だが、エホ証の皆様はイエスキリストが全人類のために磔にされて亡くなった日を「記念式」と銘打ち集まりをする。
人類の罪のために自分の命を捧げてくれはったキリストさんに感謝の意味を込めて、彼の「血と肉」を表現する「混ぜもん無しのぶどう酒」と「小麦粉だけのパン(せんべいみたいだったけど)」を信者全員で回して目礼してたよ。

「イエス」と「神の王国」と「天」について
→がっつり「三位一体(父と子と聖霊)」を否定してメジャーキリスト教をディスっているけど、結局「神の王国」で「エホバ神」と「イエスキリスト」と「み使い」が天の王国の支配すんだろ?

どうちがうのさ?

「救い」はイエスの犠牲によるから、自己研鑽に励め!洗礼をうけろ~!
→子供は自分から「産んでください」とは言いません。
勝手に創造しておいて、言う事聞かないから「死」を罰として与えてウン千年。
さらに、自分の子供を送り込んで贖ったからあとは自己責任で・・・と言われても。

恩着せがましいわ、まじで。

地球は神様が作ったので、いつか「地上の楽園にしてくれる」。
そこには「死も悲しみもなーし♪」(そういう歌詞の讃美歌があった。今でも天馬歌えるよ♪)
→そりゃありがたいが、永遠の命と100%の健康、何百億人も地上にあふれるのか・・・。生殖機能はとりあげられちゃうのかな?

すげーマンネリ。飽きそう。

地上の楽園目指して辛い現世を宣教活動して耐えるってどんだけ~!現世利益0です。

てなわけで「死」。
「この世」で死んだら塵に帰るそうな。
そこには魂とか意識とかなくって、「オバケ」とか「イタコ」とか死後の世界を語るおよそこの世のオカルティックなものはサタンちゃん(現代人にはルシファの方が馴染みやすいか?)の悪あがき。
→楽園で目覚めるまでは「無」ということか。
ちなみに「神の教えを知らずに死んだ人」は無条件で復活させてくれる。
だけど、神様の恩恵を教えられたにも関わらず「そんなのやんだ!アッカンベー!」すると、即死刑?

とんだマッチポンプだ!

と、つっこみを入れる自分がいて。

三つ子の魂、百までも・・・だね。

おもしろうてやがて悲しき元カルト二世・・・

なんせ15条もあるから、他にも突っ込みどころ満載、野村萬斎。

もとい。

エホバの証人、普段おとなしく布教活動しているから気づかれてませんが、結構やばくない?と思うのは天馬だけかしらん。

40年前とほとんど教義が変わってない(当たり前か・・・)、

我、かく戦えりえり

さて、こんなにみっちり教えを叩き込まれたのに、どうして脱会しちゃったの?・・・

①自分で選択していない

→3歳児に信仰を選べるか?親がやってたから否応なく学ばされただけ。

②自分は、エホバの証人の信仰や教義が嫌だった。

→とにもかくにも「伝道」「集会」等に行くのが嫌、信じてないもののために「証言」を強要され学校生活に支障がでたし、自分のやりたいことができなかった。

③宗教とそれに基づく親の信仰や言いつけに従わない時に振るわれた「ムチ打ち」

→けっこう痛いぜ。今なら虐待認定さ。

④布教活動のために学歴は必要ないという教えから「進学の機会を奪われる」

→かろうじて高卒。

高卒でプロ野球にスカウトされたけど活躍できず引退した選手が、後々社会に放り出されて生活に困ることを想像しておくんなまし。

⑤輸血拒否

→「クジラの肉が血抜きしてないから食べられません」程度ならかわいいもんだが、輸血しか治療手段がなくても「ダメ、ぜったい!」

1世信者が拒否して亡くなるのは本望かもしれないが、未成年の2世が親の意向に添った治療しか選択できないのはおかしい。
つい、輸血しちゃったらどうなるか?
もちろん背教者として追放っす。
※参考図書:カルト宗教信じてました。~「エホバの証人2世」の私が25年間の信仰を捨てた理由
たもさん著 彩図社 https://www.saiz.co.jp/saizhtml/bookisbn.php?i=978-4-8013-0300-3
→一気読みしました。よくぞ決断された。命を守ってくれてありがとう。大丈夫、今を生きよう!

⑥およそ社会生活と併存できない宗教ってどうなのよ?

→信者全員が修道僧みたいな生活を求められる。生きてて何が楽しいんだ?

この世にない「地上の楽園」のために戒律、戒律、また戒律を求められる生活。
そして、戒律を破ると即追放。
天馬も小学生のころから「宗教を辞めるなら、家を出ていく」もんだと思い込んでました。
結果、家出したけど(笑)
当時16歳、未成年だぜぇ、ワイルドだろぉ・・・(これも古い、か)

これで、天馬は「エホバ(の証人)」を辞めました。

棄教、その後

さて、ここまでは脱走直後でも自分で言語化できた。

これが嫌だった、あれが嫌だったは、自分の思いなのでね。

だけど、「なぜサバイブすることができたのか」の答えにはなってない。

恐ろしいことに30年以上経っても叩き込まれた教えは、HPを読んだぐらいでスグに思い出せるぐらい天馬の思考に入り込んでいる。

「もう集会や伝道には行きたくない。一切の活動をしたくない!」と家出した高2の冬。

先輩や友人の家を転々としつつ、たまに荷物を取りに実家に立ち寄ると、家族総出でメソメソしてやがる。

「天馬が死んでしまう」と。

どういうことか。

彼らは、エホバ神の教えに従いそれを人々に広めることが使命で、それは「地上の楽園」へのパスポート取得のためである。

それを放棄するということは、いずれエホバ神が地球上のサタンとそれに従う人々をハルマゲドンで滅ぼす(殺す)際に「死んでまう」からだそうな。

勘弁してくれよ~。殺されちゃうの、オイラ。なんて物騒な(笑)

そうなんです、脱会するということは「ソドムとゴモラ(旧約聖書に出てくる神様に滅ぼされちゃった都市)」認定なのでした。

「『この世を満喫>ハルマゲドンで死ぬ』でもいい!」と思ってサバイブしたものの、教義と戒律は「洗脳が完全に溶ける」まで頭の隅っこにへばりついており。

メデタく「この世」に脱出できたというのに「いつかは殺されちゃうのだから楽しまなくちゃ」と、天馬が放埓な20代を送る原因にもなりました。

「怖いですね~、怖いですね~」

稲川淳二も真っ青な世界観でござった。

カルトとは何か?気をつけるべき点とは?

ここまでは天馬の経験を基に「カルト」と「宗教」の違いを考えてみた。

でも、それだけでは今ひとつ。よって、インターネットの砂漠に再びドン・キホーテしてみた。

ありましたよ、とってもわかりやすくて参考になったHPがありました。

〇消費者法ニュース「カルトとは何か」 ※2:https://clnn.org/cln/6465(参照2024-12-16)

ここでは「カルトの害悪」について焦点を当てており、おバカな天馬でもすっきり!

最初に、誰にも迷惑をかけていない個人や集団にレッテルを貼る危険性について述べたうえで、避けるべきカルトを「社会や学生に対して大きな害悪をもたらす行為をする集団」としている。

では、大きな害悪とは?

(具体例)

 ・信教や思想信条の自由を侵害する

 ・カルトの価値観から抜け出せなくなり、自律的な意思決定ができない。

 ・構成員や一般の人々に対して献金などの名目で経済的収奪を行う。

 ・構成員に対して暴力や性的虐待を行う

 ・病気が治ると称して生命や身体を害する。

 ・集団自殺や犯罪行為に及ぶ。

 ・カルト集団のために奉仕を強制される。

 ・児童虐待やネグレクト、家族関係の断絶

これらの行為により、

①構成員の思想信条の自由や信教の自由を侵害

②構成員の自律的な思考や行動が損なわれることになり破滅的な損害を被ることになる。

ありがとう!!!賢い人!!!

おかげさまで、「そうそう、そうなのよ」と長年もやもやしていたことの霧が晴れてきております。

この稿を書いた賢い人が言いたかったことを100%理解している自信はなく、天馬なりの解釈になっていてごめんなさい。

でも、本当にありがとうございます。

宗教2世・3世は自分で選びとった信仰ではないのでね。

もちろん、昔の2世仲間にも教えを1ミリも疑うことなく実践している子がいたし、今も信じている人はいると思います。(信仰を続けている幼馴染たちは、多分かなりお偉くなっているのでは。1ミリもゆるぎない2世・3世もいたのでね。)

けれど、これが自分の本当にやりたかったことなのか、本当に信じていいのか、迷いがあるなら、ちゃんと向き合いましょう。

 

エホバの証人の教えでは、ハルマゲドンで滅ぼされちゃう身だけど、どっこい天馬は生きてます(笑)

あちこち壁にぶつかって流されて・・・

さて、そろそろカルトって何だ?の旅、第一段階を終えようと思います。

現役信者さん、ごめんなさいね。

やっぱり、天馬には「エホバの証人は『カルト』」で、天馬は「元カルト2世」なんだわ。

~あとがき~

とろとろ書いてたら、今度は「マルチ2世」って言葉が飛び込んで来たわ。

何かさー、病理が一緒っぽい。

なので、カテゴリーとしてはご一緒なのかなぁ・・・。

自分の「カルト2世」検証がすんだら、調べてみたいと思います。

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